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誤嚥性肺炎と歯周病

こんにちは。
わだち歯科シニア歯科の院長玉本です。

稲沢市、あま市、清須市、などの近くの地域で、
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矯正治療を行う際、歯を抜く必要がある場合があります。歯を抜くというと少し驚かれるかもしれませんが、これは特定の状況において最善の結果を得るための方法の一つです。歯を抜くことで、歯並びを整え、かみ合わせの問題を解決するためのスペースを確保できます。では、具体的にどのような時に歯を抜く必要があるのでしょうか?

誤嚥性肺炎と歯周病は、一見すると関連がないように思えるかもしれません。しかし、近年の研究や医療現場での実例から、これらの二つが深く関わっていることが明らかになっています。特に高齢者や病気によって免疫力が低下している人々にとって、この関係性は重要です。では、どのようにして誤嚥性肺炎と歯周病が関係しているのでしょうか?

1. 誤嚥性肺炎とは?

誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液、胃酸などが誤って気管や肺に入ることで、肺に炎症が起こる病気です。通常、飲み込む際には喉の筋肉が正しく働き、食べ物や飲み物が気管に入るのを防ぎますが、年齢や病気の影響でその機能が低下すると、誤嚥が起こりやすくなります。これが原因で肺に細菌が入り込み、肺炎を引き起こすのが誤嚥性肺炎です。

2. 歯周病とは?

歯周病は、歯を支える組織が細菌によって炎症を起こし、徐々に破壊されていく病気です。最初は歯茎の腫れや出血から始まり、放置すると歯を支える骨が溶け、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあります。歯周病の原因は主に口腔内の細菌であり、特に歯垢や歯石が長期間放置されることで進行します。

3. 誤嚥性肺炎と歯周病の関係

歯周病と誤嚥性肺炎は、口腔内の細菌を通じて密接に関連しています。特に、歯周病によって増加する口腔内の病原菌が誤嚥性肺炎のリスクを高める要因となります。

歯周病が進行すると、口腔内には大量の細菌が存在します。この細菌が唾液や食べ物と一緒に誤って気管に入ると、肺に到達し、炎症を引き起こす可能性が高まります。高齢者や嚥下(えんげ)機能が低下している人は、こうした誤嚥が頻繁に起こりやすいため、歯周病が進行していると誤嚥性肺炎を引き起こしやすくなるのです。

4. 高齢者に多いリスク

特に高齢者は、免疫機能が低下していることに加えて、唾液の分泌量が減少し、口腔内が乾燥しやすくなります。これにより、細菌の増殖が促進され、歯周病の進行も早くなります。また、嚥下機能が低下するため、誤嚥のリスクも増大します。こうした要因が重なることで、歯周病が誤嚥性肺炎の発症に大きく寄与することがわかっています。

5. 予防策としての口腔ケアの重要性

誤嚥性肺炎を防ぐためには、口腔ケアが非常に重要です。具体的には、以下の方法が推奨されています。

  • 定期的な歯科検診:歯周病の早期発見と治療は、口腔内の細菌を減らし、誤嚥性肺炎のリスクを軽減します。
  • 適切なブラッシングとフロッシング:毎日の歯磨きやフロスを使って、歯垢や歯石を取り除くことが基本です。
  • 舌や口腔内の清掃:細菌は歯だけでなく、舌や頬の内側にも付着します。これらの部分もケアすることで、口腔内の清潔を保つことができます。

まとめ

誤嚥性肺炎と歯周病は、特に高齢者や免疫力が低下している人にとって密接に関連しています。歯周病が進行すると、口腔内の細菌が増え、それが誤って肺に入ることで肺炎を引き起こすリスクが高まります。したがって、口腔ケアを徹底し、歯周病を予防することが、誤嚥性肺炎の予防にもつながります。