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食いしばり・歯ぎしりがインプラントに与える影響とは?知っておきたいリスクと対策

こんにちは。
わだち歯科シニア歯科の院長玉本です。

稲沢市、あま市、清須市、などの近くの地域で、
シニアの方々やそのご家族の方々に愛され、おすすめして頂ける歯科医院を
目指しています。

予約しなくてもご来院頂けますので、ぜひいつでもお気軽にお越しください。

インプラントは、失った歯を自然な見た目と噛み心地で再現できる治療法として人気があります。しかし、日常的に「食いしばり」や「歯ぎしり」の癖がある方は、インプラント治療に注意が必要です。強い力がかかることで、せっかく埋め込んだインプラントが長持ちしにくくなることがあるためです。今回は、食いしばり・歯ぎしりがインプラントに与える影響と、その対策について解説します。


■ 食いしばり・歯ぎしりとは?

食いしばりや歯ぎしりは、無意識のうちに歯を強く噛みしめたり、上下の歯をこすり合わせたりする癖のことです。特に睡眠中に起こることが多く、自分では気づかないケースも少なくありません。
これらの行為によって歯や顎の筋肉に大きな負担がかかり、歯のすり減り、知覚過敏、顎関節症などを引き起こすこともあります。


■ インプラントに及ぼす影響

インプラントは人工の歯根を顎の骨に埋め込む治療ですが、天然歯とは違い、クッションの役割を持つ「歯根膜」が存在しません。そのため、噛む力を直接的に受けやすいという特徴があります。

1. インプラント体や上部構造の破損リスク
強い食いしばりや歯ぎしりの力が繰り返しかかると、人工歯(上部構造)や金属部分に亀裂が入ることがあります。特にセラミック素材を使用している場合、欠けや割れが起こりやすくなります。

2. 骨との結合に悪影響を及ぼす
インプラントは、治療後に「オッセオインテグレーション」と呼ばれる骨との結合期間を経て安定します。この時期に過度な力がかかると、結合がうまく進まず、インプラントがぐらついたり脱落したりすることもあります。

3. 周囲の骨が吸収される可能性
長期間にわたり過剰な力がかかると、顎の骨が少しずつ吸収されてしまうことがあります。その結果、インプラントが不安定になり、最悪の場合は再治療が必要になることもあります。


■ 対策と予防方法

食いしばりや歯ぎしりがある方でも、適切な対策を行えばインプラント治療を安全に受けることは可能です。

1. ナイトガード(マウスピース)の使用
就寝中の歯ぎしり対策として最も一般的なのが、ナイトガードの装着です。やわらかい素材でできたマウスピースを装着することで、歯やインプラントに直接力が加わるのを防ぎます。

2. 噛み合わせの調整
歯科医院では、噛み合わせのバランスを細かく調整することで、インプラントに集中する負荷を軽減できます。治療後も定期的にチェックし、力の分散が適切に行われているかを確認することが大切です。

3. ストレスコントロール
歯ぎしりや食いしばりは、ストレスや緊張が原因となっている場合もあります。リラックスできる時間を作る、就寝前に深呼吸を行うなど、生活習慣の見直しも有効です。

4. 定期的なメンテナンス
インプラントは治療後の管理がとても重要です。歯科医院で定期的にチェックを受けることで、早期にトラブルを発見し、適切な対処ができます。


■ まとめ

食いしばりや歯ぎしりは、インプラントにとって見過ごせないリスク要因です。放置すればインプラントだけでなく、周囲の骨や歯にも悪影響を及ぼす可能性があります。
しかし、ナイトガードの使用や噛み合わせの調整など、適切な対策を行うことで、インプラントを長く快適に使い続けることが可能です。自分の噛み癖に気づいたら、早めに歯科医院で相談してみましょう。