こんにちは。
わだち歯科シニア歯科の院長玉本です。
稲沢市、あま市、清須市、などの近くの地域で、
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予約しなくてもご来院頂けますので、ぜひいつでもお気軽にお越しください。
日本は世界有数の超高齢化社会に突入しています。それに伴い、医療全般の需要が高まる中、歯科医療も例外ではありません。しかし、近い将来、歯科医が不足する時代が訪れる可能性が指摘されています。この記事では、歯科医不足の背景、超高齢化社会における歯科医療の需要、そして進化型歯科医療がどのような役割を果たすのかについて解説します。
1. なぜ歯科医不足が起こるのか?
日本の歯科医は現在約10万人とされていますが、地域によってその分布には偏りがあります。都市部では歯科医院が過密状態となる一方で、地方や過疎地域では歯科医の不足が深刻です。このような偏在に加え、以下の要因が将来的な歯科医不足を引き起こす可能性があります。
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超高齢化社会による需要の急増
高齢者が増えると、虫歯や歯周病だけでなく、入れ歯やインプラント、嚥下機能(飲み込む力)に関する診療のニーズが高まります。 -
歯科医師の高齢化
現在活躍している歯科医師の多くが高齢化しており、引退する医師が増えると供給が減少します。 -
働き方の多様化
女性歯科医師が増加する中、育児や家庭と両立しやすい働き方を求める傾向が強まっています。その結果、フルタイムで働く歯科医の数が減少する可能性があります。 -
歯科医療の複雑化
高度な治療や予防医療の需要が増える中で、専門的なスキルを持つ歯科医師の不足が懸念されています。
2. 超高齢化社会で歯科医療の需要が高まる理由
高齢者にとって口腔ケアは健康寿命を延ばすために欠かせません。以下のような理由から、歯科医療の需要はさらに増加すると考えられます。
① 嚥下障害への対応
高齢者の多くが、食べ物を飲み込む力が弱まる「嚥下障害」を抱えています。嚥下機能が低下すると、誤嚥性肺炎のリスクが高まり、命に関わるケースも少なくありません。歯科医療はこの分野でも重要な役割を果たします。
② 全身の健康との関連
歯周病や虫歯といった口腔内のトラブルが、糖尿病や心疾患、認知症といった全身の病気と密接に関係していることが分かっています。口腔ケアを通じて全身の健康を守る必要があります。
③ インプラントや入れ歯の需要
歯を失った高齢者が増えることで、インプラントや入れ歯といった補綴(ほてつ)治療の需要も拡大しています。
3. 進化型歯科医療が果たす役割
歯科医不足の懸念がある中で、「進化型歯科医療」がその課題を解決する鍵になると期待されています。進化型歯科医療とは、テクノロジーや新しい診療方法を取り入れた医療のことを指します。以下のような技術やシステムが、歯科医療の未来を支えるでしょう。
① デジタル技術の活用
- CAD/CAMシステム: コンピュータを活用して精密な詰め物や被せ物を製作する技術が普及しています。これにより、治療時間が短縮され、効率的な診療が可能になります。
- デジタル診断: 3DスキャナーやCTによる精密な診断が一般化し、患者に負担の少ない治療が実現しています。
② AIによる診断と治療計画
AIを活用した画像解析技術により、虫歯や歯周病の早期発見が可能になりつつあります。また、AIが治療計画の作成をサポートすることで、医師の負担軽減が期待されています。
③ 口腔ケアのリモートサポート
テレデンティストリー(遠隔歯科診療)の導入により、遠隔地や高齢者施設にいる患者にも適切なケアを提供できるようになります。
④ ロボット技術の応用
歯科治療におけるロボットアシスタントが開発されており、インプラント手術や細かい治療を正確に行うことが可能になっています。
4. 歯科医療を支えるために必要なこと
歯科医不足を解消し、進化型歯科医療を普及させるためには、以下の取り組みが必要です。
- 地域格差の是正: 地方への歯科医の派遣や、リモート診療の導入を進める。
- 歯科医師の育成: 専門性を高める教育プログラムの充実や、働き方改革による女性医師の支援を強化する。
- 国民の予防意識の向上: 定期的な歯科検診を受けることの重要性を広め、病気になる前の予防ケアを推進する。
5. まとめ
超高齢化社会を迎え、歯科医療の需要はこれからますます高まります。しかし、歯科医不足や地域格差といった課題を抱える中で、進化型歯科医療の役割が非常に重要です。デジタル技術やAIを活用しつつ、国民一人ひとりが予防ケアに取り組むことで、歯科医療の未来を支えていきましょう。
歯の健康を守ることは、全身の健康を守ることにもつながります。定期検診を受けるなど、今日からできることを始めてみませんか?