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いつまでも笑顔で暮らすために──高齢期に欠かせない“歯の治療”とその役割

こんにちは。
わだち歯科シニア歯科の院長玉本です。

稲沢市、あま市、清須市、などの近くの地域で、
シニアの方々やそのご家族の方々に愛され、おすすめして頂ける歯科医院を
目指しています。

予約しなくてもご来院頂けますので、ぜひいつでもお気軽にお越しください。


年齢を重ねると、ものを噛みにくい、歯がしみる、入れ歯が合わないなど、お口の悩みが増えてきます。
しかし、「もう歳だから仕方ない」とそのままにしてしまうと、生活の質だけでなく健康にも悪影響を及ぼします。

高齢期の歯の治療は、単に痛みをとるだけではなく、食事・会話・健康寿命まで支える大切なケアです。
今回は、高齢者に歯科治療が必要な理由と、そのメリットについて詳しくお話しします。


1. 高齢期に歯の治療が重要な理由とは?

高齢になるほど、歯のトラブルが生活に影響を与えやすくなります。

■ 病気が進行しやすい

加齢により歯ぐきが下がり、歯の根元が露出しやすくなります。
すると根元のむし歯や歯周病が進行しやすくなり、気づいたときには重症化していることもあります。

■ 痛みを放置すると食事に影響

噛むたびに痛みが出ると、食べられるものが限られます。
柔らかい食事ばかりになると栄養が偏り、筋力低下や免疫力の低下につながります。

■ 歯を失うと心身に影響

歯が抜けたまま放置すると噛めなくなるだけでなく、

・発音が不明瞭になる
・人との会話が減る
・外出が少なくなる

というように、心理的にも大きな影響があります。


2. “噛む機能”が健康を支えている

高齢期に歯の治療が欠かせない最大の理由は、噛む力が健康を支えているからです。

■ 栄養状態が改善する

しっかり噛めると肉や野菜をバランスよく食べられ、
筋力維持・免疫アップ・肌や体調の改善にもつながります。

■ 認知症予防につながる

噛む刺激は脳に信号を送り、記憶や判断力に関わる部分を活性化します。
歯を治療することで噛む力が戻れば、認知機能の維持にも良い影響を与えます。

■ 生活の質(QOL)が向上

食事が楽しめる、会話がしやすい、笑顔が増える──
こうした「生きがい」は、健康寿命にも深く関わっています。


3. 高齢者に多いお口のトラブルと治療のポイント

■ ① 歯周病

歯周病は高齢者に最も多いトラブルです。
重症化すると歯が揺れ、抜けてしまう原因に。
早期治療と定期的なクリーニングで進行を防ぐことができます。

■ ② 根元のむし歯(根面う蝕)

加齢で露出した歯の根はむし歯になりやすく、進行も早いのが特徴です。
早めの治療とフッ素ケアが有効です。

■ ③ 入れ歯の不具合

「入れ歯が合わない」「噛みにくい」を放置すると、食事量が減ってしまいます。
調整だけで大きく改善することも多いため、定期的な点検が大切です。

■ ④ 抜けた歯の放置

抜けたままにすると噛み合わせが崩れ、残った歯に負担がかかります。
ブリッジ、入れ歯、インプラントなど、状態に合った治療法があります。


4. 定期的な受診が“将来の歯を守る鍵”

高齢になるほど、定期検診の重要性は増していきます。

■ 早期発見・早期治療ができる

痛みが出てからでは治療が複雑になり、期間も費用も増えがち。
定期的にチェックしていれば、小さな治療で済む可能性が高くなります。

■ 入れ歯や被せ物もメンテナンスが必要

お口の中は変化するため、装置の調整を行うことで快適さが保てます。

■ 口腔機能(噛む・飲み込む)の維持

舌や頬の筋力トレーニング、嚥下機能のチェックなども受けられ、日常生活の「食べる力」を守ることができます。


5. 年齢を理由に“あきらめる”必要はない

「もう高齢だから治療は難しいのでは?」
そう思って治療をためらう方も多いですが、今は高齢者に配慮した治療方法が増えています。

・短時間で負担が少ない治療
・必要最低限に抑えた治療
・飲み込みやすさを重視した設計
・安心して通える環境づくり

など、ひとり一人の状態に合わせたケアが可能です。


まとめ:歯の治療は、高齢期の笑顔と生活を守る大切な習慣

高齢期の歯の治療は「噛む」「話す」「笑う」ために欠かせないだけでなく、
誤嚥性肺炎や全身疾患のリスクを減らし、健康寿命の延伸にもつながります。

痛みや違和感がなくても、早めのケアが未来の生活を大きく変えます。
無理のない範囲で続けられる治療やメンテナンスを取り入れ、
いつまでも笑顔でいられる毎日を目指しましょう。