こんにちは。
わだち歯科シニア歯科の院長玉本です。
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高血圧とお口の健康、一見関係なさそうで実は密接
「血圧」と「口の健康」は、一見まったく別の問題に思えます。
しかし、最近の研究では、歯周病と高血圧には深い関連があることが明らかになってきました。
お口の中の炎症が、全身の血管や心臓に悪影響を及ぼし、血圧を上げる要因になるのです。
日本では40代以降から高血圧の人が増え始め、50代・60代では約半数以上が高血圧といわれています。
同じく、歯周病も成人の約8割がかかっているとされる国民病。
つまり、**血圧と歯ぐきの健康は「中高年の共通課題」**なのです。
歯周病が高血圧を悪化させる仕組み
歯周病は、歯と歯ぐきの間にたまった歯垢(プラーク)の中の細菌が引き起こす慢性的な炎症です。
この炎症によって、歯ぐきから**炎症性物質(サイトカイン)**が血液中に流れ込み、全身に影響を与えます。
炎症性物質は血管の内側を傷つけ、**血管の弾力を失わせる(動脈硬化)**原因になります。
その結果、血液の流れが悪くなり、血圧が上昇しやすくなるのです。
さらに、歯周病菌が血管内に侵入すると、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクを高めることもわかっています。
つまり、歯ぐきの健康を守ることは、心臓や血管の健康を守ることにもつながるのです。
高血圧の人が歯科治療を受ける際の注意点
1. 血圧のコントロールを最優先に
血圧が高い状態で治療を行うと、麻酔の影響で一時的に血圧が上昇したり、出血しやすくなったりすることがあります。
歯科受診前には、血圧を安定させておくことが大切です。
普段から服用している薬は、医師の指示なしに中止しないようにしましょう。
2. 薬の副作用にも注意
降圧薬(血圧を下げる薬)の中には、口の乾きや歯ぐきの腫れを引き起こすものがあります。
唾液が減ると虫歯や歯周病のリスクが高まるため、うがいや保湿ケアを意識して行うと良いでしょう。
3. ストレスと血圧上昇
「歯医者が怖い」「治療が緊張する」と感じると、一時的に血圧が上がることがあります。
治療前にリラックスできるよう、深呼吸をする・予約時に血圧の心配を伝えるなどの工夫がおすすめです。
お口のケアで血圧を守るためにできること
1. 毎日の歯みがきを丁寧に
歯と歯ぐきの境目を中心に、1日2回以上、2〜3分かけて磨くことが基本です。
歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで、歯垢をより効果的に除去できます。
2. 定期的な歯科検診を受ける
歯周病は痛みが出にくいため、自覚症状がないうちに進行することがあります。
3〜6ヶ月ごとにプロのクリーニングを受け、早期発見・早期治療を心がけましょう。
3. バランスのとれた食事を意識
塩分を控え、野菜・果物・魚などを多く取り入れることで、血圧も口の中の健康も改善できます。
特に、ビタミンCやカルシウムは歯ぐきの健康維持に役立ちます。
よくある質問:歯周病を治すと血圧も下がるの?
近年の研究では、歯周病を治療することで血圧が下がるという報告が増えています。
歯ぐきの炎症が収まることで血管の状態が改善し、薬の効果も出やすくなると考えられています。
つまり、歯科治療は高血圧のコントロールにも良い影響を与えるのです。
まとめ:お口の健康管理が“血圧ケア”の第一歩
高血圧と歯周病は、どちらも慢性的な生活習慣病であり、放置すると全身に悪影響を及ぼします。
日々の歯みがきや定期検診を通して口の中を清潔に保つことが、血圧や心臓を守ることにつながります。
これからは「歯のケア=全身の健康ケア」。
お口の健康を整えて、“体の中から若々しい自分”を保ちましょう。