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わだち歯科シニア歯科の院長玉本です。
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「親知らずは使わないのに、なぜわざわざ生えてくるの?」と疑問に思ったことはありませんか?親知らず(第三大臼歯)は、多くの人にとって抜歯が必要になる歯ですが、その存在には人類の進化や生活習慣が大きく関わっています。今回は、親知らずが生えてくる理由をメカニズムから解説します。
親知らずとはどんな歯か?
親知らずは、永久歯の中で最も遅く生えてくる奥歯で、通常18〜25歳ごろに上下左右1本ずつ生えるとされています。正式には「第三大臼歯」と呼ばれ、合計で4本存在する可能性があります。
ただし、現代人では顎が小さくなっている影響で、生えるスペースが不足し、正しく生えないケースが増加しています。そのため「不要な歯」と見なされることが多く、抜歯対象になるのです。
親知らずが生えてくるメカニズムとは?
人間の歯は遺伝情報によって本数や形が決まっています。親知らずもその一部として、元々は必要な歯としてプログラムされているのです。
かつての人類は、硬くて繊維質の多い食べ物をよく食べていたため、すり潰すための奥歯が多く必要でした。顎も大きく、親知らずがきちんと機能していた時代もあったのです。
しかし、現代では食生活の軟化と調理技術の進化により、噛む力が弱くなり、顎が小さくなった結果、親知らずが正しく生えるスペースがなくなってしまいました。
問題を引き起こす「親知らずの異常」
親知らずが問題視される最大の理由は、「正常に生えない」ことです。横向きに埋まっていたり、一部だけが顔を出す「半埋伏」の状態になると、以下のようなリスクが高まります。
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虫歯や歯周病になりやすい
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隣の歯を圧迫し、歯並びを乱す
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炎症や痛みを繰り返す(智歯周囲炎)
そのため、歯科では症状が出る前に予防的に抜歯をすすめることもあります。
将来的に親知らずはなくなるのか?
親知らずが生えてこない人も増えており、人類の進化の過程で将来的に親知らずが消失する可能性もあると言われています。ただし、現時点では遺伝的に親知らずが形成される割合はまだ高く、今後も対処は必要です。
親知らずに違和感を覚えたら、早めに歯科医院でレントゲン検査を受け、対応を検討することが大切です。