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わだち歯科シニア歯科の院長玉本です。
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インプラント治療は、失った歯を補うための先進的な歯科治療法として注目されていますが、多くの方が治療費の高さに驚かれることでしょう。その理由の一つに、インプラントが原則として保険適用外であることが挙げられます。今回は、なぜインプラント治療が保険適用外なのか、その理由と背景について詳しく解説します。
1. インプラントは「自由診療」に分類される
インプラント治療は、保険が適用される「保険診療」ではなく、「自由診療」に分類されます。自由診療とは、健康保険制度に含まれない治療や、保険適用の基準を超えた治療のことを指します。保険診療では、国が定めた治療内容や料金が設定されており、患者負担が軽減されますが、自由診療では治療内容や料金を歯科医が自由に設定できます。
2. 保険適用は「機能回復」に限られる
日本の公的保険制度では、「機能回復」を目的とした治療に保険が適用されます。これは、食べ物を噛む・飲み込むといった基本的な機能を維持することが重視されているためです。例えば、ブリッジや入れ歯は保険が適用されることが多いですが、インプラントは「審美性」や「快適さ」を重視する側面が強く、機能回復以上の付加価値があるため、保険の対象外とされるのです。
3. 高度な技術と材料が必要
インプラント治療は、高度な技術と特殊な材料を使用するため、コストがかかります。インプラントはチタン製の人工歯根を顎骨に埋め込み、長期間使用できるよう設計されています。この過程には、精密な診断と手術が必要で、最新のCTスキャンや3Dシミュレーション技術が活用されます。これらの高度な医療技術は、保険適用の範囲を超えているため、自由診療となります。
4. 保険適用になる例外もある
原則として保険適用外ですが、特殊な例として顎骨が広範囲に欠損している場合や、先天的な疾患による欠損でインプラント治療が必要と判断された場合には、保険適用されることがあります。しかし、これらは非常に限られたケースであり、一般的な歯の喪失によるインプラント治療は対象外です。このため、インプラント治療を検討する際には、自由診療の範囲での治療計画が必要となります。
5. 高い費用でも選ばれる理由
保険が適用されないにもかかわらず、インプラントが多くの人に選ばれる理由は、快適さと見た目の自然さにあります。ブリッジや入れ歯では得られないフィット感や、天然歯に近い見た目を実現できるため、生活の質を大きく向上させる効果があります。また、しっかりと固定されるため、噛む力も強く、食べ物を快適に楽しむことができます。
まとめ
インプラントが保険適用外となる理由は、その治療が単なる機能回復を超えて、快適さや審美性を追求する自由診療に分類されるためです。また、インプラント治療には高度な技術や高品質な材料が必要であることも、保険適用外とされる理由の一つです。とはいえ、費用がかかる治療であっても、多くの患者が選ぶ理由には、生活の質を向上させる価値があるからです。インプラントを検討する際には、費用面だけでなく、そのメリットとデメリットをしっかりと理解し、歯科医と相談しながら最適な治療方法を選ぶことが大切です。